まずは理解することが大切!【自閉症の子どもを育てるために必要な知識】

日本のお父さん、お母さんお疲れ様です!

本日はこのような悩みを解決できる記事になっています。

  • 自閉症はどういうものなの?
  • 自分の子どもが自閉スペクトラム症と診断せれて不安
  • 自閉症の子どもとの接し方がわからない

私の息子も3歳のときに自閉スペクトラム症と診断されて、不安な気持ちになったのを覚えています。

しかし、その頃の私は子育てを妻に任せてしまっていたので、自閉症のことを学ぼうとしていませんでした。

今思えば…

診断を受けたときから自閉症への知識があれば、もっと子どもに対しての接し方も変わっていたのに。と後悔しています。

自閉症をしっかりと理解することは、今後の成長に大きく関わってくるためとても大切です。

今回の記事で紹介することを知っておけば、もし自分のお子さんが自閉症の診断を受けたときに適切な対応をとっていけます。

ぜひ参考にしてください。


それでは、説明していきますね!

目次

自閉症とは?

自閉症について解説します。

自閉症は発達障害に分類されています。

発達障害を診断する際に「DSM(精神障害の診断マニュアル」世界的な基準を用いることが多いです。

改訂を重ねて現在は「DSM−5」となり、最新版?の基準です。

発達障害は3つに分類できます。

  • 自閉スペクトラム症(ASD)
  • 学習障害(LD)
  • ADHD(注意欠如・多動性)
  • 自閉スペクトラム症(ASD)
  • 学習障害(LD)
  • ADHD(注意欠如・多動性)

自閉スペクトラム症?

私も担当の小児科医に自閉スペクトラム症と言われたときに、理解できず戸惑いました。

自閉スペクトラム症とは「自閉症」「高機能自閉症」「アスペルガー症候群」を統合した名称です。

自閉症」・「高機能自閉症」・「アスペルガー症候群」を統合した名称になっています。これは、明確な判断基準が専門家であっても非常に難しいことから1つまとめられたとされています。

それぞれの傾向があるため、確認しましょう。

症状自閉症高機能自閉症アスペルガー症候群
コミュニケーションとても困難困難少し困難
言葉の遅れあるあるない
知的障害あるないない
こだわりあるあるある

自閉スペクトラム症は大きな2つの特徴があります。

人とのコミュニケーションにおいて、苦手さや困難さがある」 
こだわりの強さや、感覚の偏りがある」

2つの特徴から者とのコミュニケーションが上手くできず、「うつ病」「不登校」「引きこもり」などの二次障害をなる可能性が高いです。

日本では自閉スペクトラム症、学習障害、ADHDを脳機能の障害と定義つけていますが、発達障害は生まれつきの脳の特性で、病気ではないという考え方もあります。

ハタ坊

私も我が子を見ていて障害ではなく、息子の特性だと感じています。

子どもの特性(個性)だと考えれば、前向きな気持ちで捉えるでしょう。

自分の子どもが発達障害だと診断されても、どういったものなのか親がしっかり理解することが大切です。

自閉症(自閉スペクトラム症の特徴・判断基準)

自閉スペクトラム症がどういったものなのか、理解できたと思います。

これから詳しい特徴と判断基準について説明していきます。

特徴と判断基準をしっかり理解することは、子どもを育てるうえでとても大切なのでしっかり見てほしいです。

自閉スペクトラム症の特徴

自閉スペクトラム症には大きな2つの特徴はコミュニケーションの苦手さ困難さ、こだわりの強さや感覚の偏りがあることです。

私の息子もこの2つの特徴で苦しんでいる部分があり、私も妻も悩んでしまうことがあります。

私たちの経験も踏まえて説明していきますね。

コミュニケーションの苦手さ困難さ

コミュニケーションに関する点は、空気を読むことが苦手だと言われています。決まり事やルールを理解することが苦手です。

私の息子も幼稚園のときに、みんなが鬼ごっこをしている際に1人で遊んでいたことがありました。あとで話を聞くと、遊び方がわからないから一緒に遊ぶことができないといっていました。

現在は小学生ですが、体育の授業でサッカーやドッジボールといったルールのあるものになると混乱するためか、体育の授業はつまらないと言っています。

これは、子どもが悪いのではなく自閉スペクトラム症の特性の1つなので、親も理解して対応していかなければいけません。そして、幼稚園・保育園、学校の先生たちにも子どもの特性をしっかり理解してもらうことも大切です。

こだわりの強さや感覚の偏り

私たちは、五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を通じて、さまざまの情報を得たり、外界を感知したりしています。

自閉スペクトラム症の子どものなかには、強い刺激を受けるとそれがストレスに繋がる子どもがいるのです

また感覚過敏の真逆である、鈍感もありえます。感覚過敏の具体例は次のとおりです。

  • 視覚過敏 
    たくさんの物の中から、一つのものを見つけ出すことが苦手。蛍光灯のちらつきが気になったりする。
  • 触覚過敏
    洋服のタグや、靴下や肌着の縫い目、靴に入った砂などをとても嫌がる。
  • 圧覚過敏
    優しく抱きしめても窒息するような強烈な圧迫を感じる。手を握るだけで強い痛みを感じる。
  • 聴覚過敏
    大きな音を嫌がる。大きなサイレンや、突然大き声を出されると耳をふさぎ周りをシャットアウトする。
  • 嗅覚過敏
    強い匂いが苦手で場合によっては吐き気を催すことがある。通常では良い匂いでも、非常に辛いと感じたりする。
  • 味覚過敏
    一般的な味付けを濃く感じて薄味の物だけ好む。特定の食材や食べ物を好んで食べ続ける。

私の息子は触覚過敏・聴覚過敏・味覚過敏が訴えることが多いです。このような特徴があることを知っておかないと、自分目線で考えてしまいます。

私も息子が診断を受けて始めの方は、特性のことを理解していないのに、洋服のタグが痒いと訴える息子にイライラしたり、特定のものを食べて野菜を食べない息子を怒ったりしてしまっていました。

この記事を読んでくれているみなさんには、同じことをしてほしくないので特徴についての理解を深めて欲しいです。

自閉スペクトラム症の判断基準

幼少期に現れる発達障害の特性は年齢によって異なります。その傾向を紹介していきます。

あくまで目安になるものであり、絶対にこの年齢で特定の特性が見えるというものではないので注意してください。

0歳〜3歳の判断基準

0歳〜3歳の自閉スペクトラム症を疑う特性は以下のとおりです。

  • 抱っこをすると体をのけ反る
  • ほとんど泣かない
  • 表情が乏しい
  • あまり笑わない
  • 些細なことでも激しく泣く
  • 夜中ちょっとした物音ですぐ起きる
  • 目が合いにくい
  • 名前を呼んでも振り返らない
  • 指を刺した方向を見ない
  • 初語がかなり遅い

複数該当し、気になる場合は一度検診を受けることをおすすめします。

発達障害は特性が現れている期間がどのくらいなのかということも重要。基本的には「6ヵ月以上継続しているか」という指標があるので、あまり小さい時期では診断できないそうです。

4歳〜6歳の判断基準

この年齢になると、幼稚園や保育園に入り集団生活をするようになるため診断が下る可能性が高くなります。

次の特性が見られるかどうかチェックしましょう。

  • 順番を守れるかどうか
  • 体育や音楽発表会で周りに合わせて行動出来ているかどうか
  • ひとり遊びしかしない
  • 集団行動に適しているかどうか
  • 友達に「貸して」などの一言がいえない
  • 遊びや園のルールを理解できない


このような特性が6ヵ月以上見られる場合は、集団生活に適応できていないと判断だれる場合があります。

園の先生に相談するなどして、受診するか判断しましょう。よく子どもを見てくれる先生だと、先生の方から診断を勧めてくれる場合もあります。

私が後悔していること

私の息子の場合は、異変に気づいたのは妻でした。

妻から相談を受けたていたのですが…正直当時の私は自閉スペクトラム症への知識もなく、「子どもの成長は人それぞれ、心配せんでも大丈夫よ!」と軽い感じで流してしまっていたのです。

そして、登園しぶりなどがあった際も根性論を押し付けて「ちょっと甘えているだけ。大丈夫よ!」と言い聞かせていました。

今思えば心のどこかで、息子にこのような障害があるということを認めたくなかったのだと思います。

育児に携われないパパにアドバイス!もし子どものことで何か不安や迷いがあったときは…

子どもを1番近くで見ているママの判断を尊重しましょう!

もちろんパパが育児をメインにしている家庭の場合は、パパの判断になります。

私は、検診に行くことを躊躇っていたため診断してもらうまでに時間が掛かってしまいました。もし心配な場合、迷わずに検診を受けてみたらいいですよ。そこで診断が下らなかったら親も安心して子育てができます。

それに診断が下ることは決して恥ずかしいことではありません。

むしろ子どもを守ることに繋がります。

もしかしたらうちの子「〜かもしれない」と考えることで、その子に訪れるかもしれないトラブルを未然防ぎ、もし診断を下されたとしても動揺せずに受け入れることができるのです。

自閉症の子育て方法(接し方)

自閉スペクトラム症の特性を理解したところで、次は私が息子と接する際に気を付けていることをお伝えします。

私の経験のなかでこれは良かったなと思うことをお話するので、より具体的にどのように接するのがいいのか理解できるはずです。

それでは説明していきます。

抽象的な表現は伝わらない

自閉スペクトラム症は抽象的な説明されるのが苦手です。

着替えがどこにあるかわからない息子に、「あそこにあるでしょう」と言っても、本人は「あそこってどこ?」となります。

逆に具体的に説明をしてあげると理解をしてくれます。

それを強く感じたのが、息子と紙飛行機を作って遊んだときのことです。

作った飛行機がたまたま上に向かって飛ばすと上手く飛んでくれたので、息子には最初このように説明しました。

ハタ坊

パパは上の方に向かって投げたら上手く飛んだよ!

息子

上って?

上をよく理解できていないこと+上だけで紙飛行機を離すタイミングが掴めず癇癪を起こしそうなったので、こういう表現で伝えてみました!

ハタ坊

お空に向かって投げてみようか?

このような具体的かつわかりやすい表現で伝えると、しっかり上に向かって投げることができたため、そこから楽しく紙飛行機で遊ぶことができました。

上・下・右・左など、私たちが当たり前のように使っている表現でも、発達障害の子どもには伝わらないことはよくあることです

そこでイライラして「右よ!なんでわからんの!」と怒るのではなくて、「〇〇がお箸を持つときに使っている手の方だよ」と伝えてあげれば、子どもにも伝わりやすい表現になります。

視覚的にわかるようにしてあげる

自立をしていくためには自分でやらせることも必要です。

例えば、服を着替えるときに「服を入れる棚に〇〇の服があるから、ちゃんとお着替えして!」と言っても、自分の服がどこにあるのか理解できていないため服を見つけることができません。

このような場合、棚の引き出しに何かが入っているのかわかるようにイラストや写真などを貼ってあげると、何が入っているのか明確にわかるので不安なく自分で服を取り出すことができます。

また、「遊ぶ部屋」「勉強する部屋」「寝る部屋」というふうに、ここは何をする場所かを明確にした方がいいです。多目的な部屋で「何をしてもいいよ!」と言うと、不安になりパニックになってしまうこともあります。

視覚で何があるのか、何をする場所なのかが明確になることで精神的に安定し、行動しやすくなるのです。

肯定する言葉をできるだけ使う

今から二つの質問をします。どちらの言われ方がいいかみなさん考えてみてください。

① テレビを近くで見ちゃだめ!

② テレビを見るときは離れて見た方がいいよ!

①の方は否定していて、②は肯定しているのがわかると思います。

否定語言われるとイラッとしてしまいますが、肯定語で言われると感情的にならず、行動を改めることができます

否定語を使って強制するのではなく、肯定語を使って促すことが効果的です。

あいさつにプラスα

あいさつはコミュニケーションの基本。コミュニケーションが苦手な自閉スペクトラム症の子どもには、あいさつを自然にできるようになることが苦手克服の一歩です。

朝起きたときに、ただ「おはよう!」と言うのではなく、子どもがあいさつをしてくれたら「おはよう!気持ちのいい挨拶だね」とプラスαで声をかけ、ごはんを食べるときは「いただきます!今日は〇〇の好きな唐揚げだね」など、あいさつからコミュニケーションに繋がるように工夫してみましょう。

あいさつにプラスαを受け取った相手は、ほとんどの場合快く回答してくれます。会話の糸口になるので、あいさつプラスαはとても大切です。

そして、まずは親が手本を見せることが重要。

親が近所の人にあいさつをしていないのに、子どもがあいさつするでしょうか?

夫婦喧嘩をしたときにお互いが「ごめん」と謝れないのに、子どもが友達と喧嘩して素直に謝れるでしょうか?

子どもは親の背中を見ています。

親が日頃からあいさつプラスαを実践すれば、子供も自然とできるようになります。

根性論はやめる

私は息子が自転車になかなか乗れないので、無理に練習させしまうことがよくありました。

そのときによく言っていた言葉が「練習しないといつまでも乗れないよ!」です。

私は部活や仕事で、がむしゃらに頑張る根性論でやってきたので、それを子どもに押し付けていました。

自閉スペクトラム症の子どもは、こだわりが強いため何かひとつのことにのめり込めば集中して取り組みます。

無理やり練習させるのではなく、本人がやると言ったときに上手く褒めてあげながら練習に付き合ってあげる方がいいと思います。

私の息子も自転車は嫌だと言っていたのに、いつの間にか乗れるようになり、今では自転車に乗ることが大好きになっています。

根性論では、嫌になって興味を失ってしまうこともありますので、押し付けるのではなく子どもが興味を持ったときに導いてあげる方が上手くいくでしょう。

まとめ

今回は自閉症の子どもを育てるために必要な知識について記事を書きました。

私は息子が初めて診断を受けたときに、必要な知識を学んでいなかったので、息子につらい思いをさせていたと思います。

発達障害はその子の特性であることを受け入れ、特性について理解を深めれば、子育ての悩みを解決することができます。

今回の記事が自閉スペクトラム症の子どもを子育てしている、親御さんのお力になれば幸いです。

ハタ坊

最後まで記事を読んでいただきありがとうございました!

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